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オール電化を検討中の人は必見!メリットとデメリットを解説

Last Updated on 2024年3月7日 by mhci

増加するオール電化

以前よりオール電化のマンションやアパートが増えてきました。

注文住宅などを建てる場合も、そのように希望する人が多くなっています。

しかし実際にどのようなメリットがあるのかを知らずに、流行しているという理由で選んでいるケースも少なくありません。

正しくメリットとデメリットを把握したうえで決めないと、住み始めてから後悔する可能性があるので注意しましょう。

※当記事は太陽光発電やオール電化、省エネ住宅の専門家であるエスコシステムズに一部、執筆を協力いただいております

・ガス代を節約できる

誰にでも分かるメリットとして、ガスの料金を節約できることが挙げられます。

ガスを使用することがないため、ガス会社と契約する必要もなくなります。

基本料金を支払う必要がなくなるので、毎月の固定費の削減が可能です。

そう言われても、電気代が高くなることを心配する人もいるでしょう。

たしかにガスの使用が減った分だけ、電気の使用量が多くなります。

しかし深夜電力を蓄えて利用すれば、コストが高くなることを抑えられます。

なぜなら深夜電力は日中の電気と比べて安く利用できるからです。

また太陽光発電のシステムを設けておけば、さらに電気代を低くできることもメリットです。

余った電気を電力会社に売って、家計の足しにする家庭も多くなりました。

防災の意味でもオール電化はおすすめ

防災の意味でもオール電化は優れています。

大規模な災害が起こると、水道やガスなどのライフラインが絶たれてしまう事態が起りえます。

ライフラインの種類ごとに復旧に要する時間は異なりますが、電気は比較的早めに使えるようになるのです。

なぜなら日本では、電線は電信柱を経由する形で空中を通っているのが一般的だからです。

それに対してガス管や水道管は地中に埋まっています。

つまりそれらが破損した場合は、地面を掘り起こして修理しなければなりません。

そのためにはショベルカーなどの重機も必要になりますが、地面の状況が悪い被災地でそれらを運ぶのは困難です。

強引に実施しようとすると二次災害を招きかねません。

電線は地面を掘り起こす必要がないので、被災地でも修理しやすいメリットがあります。

電気が供給されるようになると、湯や暖房も使用可能なので寒い時期でも生活に困ることは少ないでしょう。

ガスの場合は、復旧まで寒さに耐える必要があるかもしれません。

水に困りにくいというメリットもある

さらに水に困りにくいことも大きなメリットといえます。

電気温水器を使用している場合は、貯水のための容器が据え付けられているケースがあるからです。

飲料水として利用するのは控えるべきですが、洗濯などの生活用水としては十分利用できます。

また火災が起こりにくいことも、オール電化を売り込むときによく説明されています。

ガスのように炎を使うわけではないので当然といえるでしょう。

料理中は油を使用することも多く、火災が起こると周囲の家にまで被害が広がるケースもあります。

そうなると多額の賠償金を支払う必要があり、今後の生活に支障が出てしまいます。

電気で熱して料理をするのであれば、火が服などに飛び移る心配はありません。

ただしフライパンや鍋が高温になることに違いはなく、熱によって発火する恐れはあるので注意してください。

料理が終わった後の手入れも楽になることが多いです。

一般的にガスコンロよりフラットな形状をしているので、掃除をするときに隅々まで手が届きます。

空気をきれいに保ちやすいことも覚えておきましょう。

ガスは漏れると大気中に広がりますし、燃焼が十分でなければ一酸化炭素も発生してしまいます。

そのため悪臭だけででは済まずに、命に関わるような事態になることもあるのです。

オール電化であればそのような事態は起こりませんし、空気をきれいに保てるのでエコ活動にも貢献できます。

このようなメリットがあるので、賢く使っていけば料金面や安全面において満足できるでしょう。

・調理器具に注意しましょう

一方で不用意に使うとデメリットが生じるので要注意です。

たとえば深夜電力ではなく昼間の電気を中心に使うと、その分だけコストが高くなってしまいます。

また料理をするときに使う調理器具についても注意が必要です。

ガスコンロで使用していた調理器具は使えない可能性があるからです。

専用の調理器具を購入するための予算を計算に入れておきましょう。

また災害時に電気の復旧は他のライフラインより早いですが、その一方で災害時以外にも停電するリスクがあります。

すべてを電気に頼っているので、停電した場合は一気に生活が不便になってしまいます。

そのような事態への備えとしては、大容量の蓄電池や太陽光発電のシステムを設ける方法が考えられます。

小型のガスボンベと卓上コンロを用意しておくと温かいものを食べられるので便利です。

その他のデメリットとして、料理の際に火力が足りないと感じる人もいます。

ガスコンロで調理するより時間がかかることもあるでしょう。

このようにオール電化にはメリットとデメリットが存在します。

自分や家族のライフスタイルなどを考慮したうえで、恩恵のほうが大きいと感じた場合に選択するのがおすすめです。